ご挨拶

岩手県滝沢市の行政書士 富岡新一行政書士事務所/ご挨拶

ご挨拶

夏目漱石が「現代日本の開化」を和歌山で講演したのは 1911(明治44)年のことです。この中で漱石は話の枕に文明開化すなわち進歩の動機を取り上げています。それを人間の、楽をしたい、心地よくなりたい、という願望だと言ったのです。

「こんなこといいな できたらいいな あんなゆめ こんなゆめ いっぱいあるけど」ということです。それをドラえもんは「ふしぎなポッケでかなえてくれる」わけです。『空を自由にとびたいな「ハイ!タケコプター」』タケコプターはドローンになり、さらに空飛ぶ自勤車まで開発しています。人間の願望、ドラえもんの中の子どもたちの夢は、どうやってかなえられているか?

人間の考え方に合理主義と効率至上主義というのがあります。筋道立って手っ取り早いのがいいという発想です。この二つの考え方が手を組んで科学も技術も発展させ、目が覚めるような技術革新が次々と実現しました。古くはテレビ、洗濯機、冷蔵庫。その後は電子レンジ、クーラー、バソコン、インターネット。最近ではAI、電子決済、自動運転車。今やデジタル社会と言われ、高齢者にも容赦なく電子化への対応を迫っています。「便利なはずがかえって不便になった。」と高齢者の愚痴が全国津々浦々で聞こえます。

もう一つ、敗戦後、日本国憲法は基本的人権の尊重と個人の自由を保障しました。おかげさまで男女が平等になりました。前述のような技術革新の成果で暮らしが豊かになりました。予どもたちは上級学校に進めるようになりました。高等教育の大衆化です。学歴が高くなれば当然修学年限が伸びます。男女ともに結婚するのが遅くなりました。生める子どもも少なくなります。技術革新の恩恵は医療技術の発達にも及び、元気に長生きできるようになりました。子どもたちは成長すると、高学歴で身につけた力を発揮できる場所を求めて都市部に出て行きます。若者が出て行った地方には親やおじいさんおばあさんが残されます。農村部では限界集落が生まれ、やがて人が絶えて廃村になります。古くからあった地城の行事が行えなくなってしまいました。高度経済成長期に造成された都市部の高層団地群でも老人だけが取り残され、ゴーストタウンと言われています。今や空き家問題、墓の放置は全国的な社会問題になっています。

日本はかって「一億総中流」と言われ、今振り返れば理想的な国でした。今はどうか?非正規雇用の働き手が増えました。格差社会と言われています。勝ち組と負け組という言い方がされるようになりました。アメリカでは勝ち組1%VS負け組99%という間題提起が、ノーベル経済学賞を受賞した経済学者によって提唱されました。日本も似たような状況になっています。

さて、高齢化で皆さんは何が増えると思いますか。一例として真っ先に挙げられるのは認知症でしょうか。認知症は判断力を低下させます。それで困るのは相続・遺言の法的有効性の判断です。対策として考えられるのが成年後見制度による支援です。この支援を担うのが行政書士なのです。高齢化・後継者不足の農村の農薬散布をドローンで支援する。「ポツンと一軒家」の高齢者の「買い物難民」から買い物を引き受け、ドローンで宅配する。このドローンを運用する手続きの代行をするのも行政書士なのです。相続・遺言が終了した後には田畑山林が相続人に残ります。それをどうするか?農地転用・開発許可の出番です。この手続きの代行を担うのも行政書士なのです。

2022年2月24日に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻で多くの避難民が国外に逃れました。日本にもウクライナから避難民が来ています。この方々の入国管理の手続きを行うのも行政書士なのです。私は実家の空き家管理、墓・位牌の継承の当事者です。ドローン、相続・遺言、農地転用・開発許可に我がこととして携わり、顧客の皆様のお役に立ちたい。これが私の行政書士事務所開業の志です。

行政書士 富岡 新一

健康寿命の許す限り生涯現役

プロフィール

群馬県高崎市生まれ

東京大学文学部国文学科卒業

東京の中高一貫校、岩手県公立高校教諭、定年退職後岩手県内私立高校講師、65歳で引退

1993年度行政書士試験合格

2022年(一般社団法人)コスモス成年後見サポートセンター会員